奨学金は自己破産したら返さなくていい?債務整理で奨学金問題を解決する方法

奨学金は自己破産をすれば返さなくていい?

最近では、奨学金で高校や大学に進学する人が増えています。

 

奨学金は、就職後かなりの長期間(10〜20年程度)をかけて返済することになります。

 

長期の返済にはさまざまなリスクがついてまわります。

 

学校を卒業したものの、非正規の職にしか就けなかったり、勤め先での給与が思ったほど上がらなかったりして、「奨学金が返せなくなった」という人は決して少なくありません。

 

消費者金融や銀行のカードローンであれば、債務整理で解決できます。

 

奨学金も債務整理をすることで、借金問題を解決することが出来るのでしょうか?

 

結論からお伝えすると、奨学金もカードローンやクレジットカード同様に債務整理をすることが出来ます。

 

また、金額が大きい奨学金は早期の段階で専門家に相談をするべきです。

 

借金問題は時間がたてばたつだけ状況は悪くなり、取れる対応策も減っていくだけです。

 

実際に、早い段階であれば比較的簡単に問題解決できたのに後回しにした結果、最悪の結末を迎えてしまった方は少なくありません。

 

『借金の残高が1年以上減っていない。もしくは増えている。』

 

『奨学金以外の借金もあり、現実的に考えて返済は無理だと頭の中では分かっているけど後回しにしたり放置してしまっている。』

 

このような状態まで状況が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している非常に危険な状態です。

 

1人で悩むのではなく手遅れになる前に、1日でも早く専門家に相談をして下さい。

 

法律事務所は匿名で利用できる、無料シミュレーションサイトの利用が便利です。

 

それでは解説をしていきます。

 

返せない奨学金を債務整理で解決する方法

返済できなくなった奨学金を債務整理で解決することは不可能ではありません。

 

奨学金の返還義務も金銭債務なので、法律上は「消費者金融などからの借金と同じ」に取り扱われるからです。

 

奨学金を任意整理するメリットはほとんどない

最もスタンダードな債務整理の方法は「任意整理」です。

 

任意整理は、個別の債権者と「利息の免除」、「支払い回数の見直し(支払期間の延長)」の交渉をします。

 

つまり、「借金を返しやすくする交渉」をするのが任意整理です。

 

しかし、奨学金を任意整理することは、ほとんどメリットがありません。

 

奨学金のほとんどは、無利子もしくは低利子で、返還期間も長いからです。

 

消費者金融や銀行のカードローンの返済が原因で「奨学金が返せない」という場合には、消費者金融や銀行を任意整理することで、「奨学金の返済が可能となる」ことは十分に考えられます。

 

下で説明する「返済猶予制度」や「減額返還制度」とカードローンの任意整理をうまく組み合わせると効果も大きいでしょう。

 

任意整理については下記ページで詳しく解説をしています。

 

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

 

個人再生では返済額が減らない場合もある

奨学金を「債務整理で解決」するときには、「自己破産」もしくは「個人再生」を検討する場合がほとんどです。

 

個人再生が認められれば、奨学金(を含めたすべての借金)が「民事再生法の基準に従って減額」されます。

 

たとえば、奨学金(を含めた負債総額)が600万円のときには、最大で120万円まで減額される可能性があります。

 

個人再生は「減額された借金を3年で返す」のが原則なので、毎月34,000円の返済となります。

 

奨学金の他にも多額の借金があるときには、個人再生は有用な手続きといえます。

 

個人再生では任意整理と違って「借金そのものが減免される」ので、毎月の返済額が大幅に圧縮できるからです。

 

しかし、奨学金のみを個人再生すると、「返済期間が3年」に短縮されてしまいます。

 

そのため、返済額が減免されたとしても、毎月の支払額は「変わらない」、「増えてしまう」ことも少なくありません。

 

個人再生については下記ページで詳しく解説をしています。

 

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

 

いずれにしても借金問題は時間との勝負です。

 

時間がたてばたつだけ状況は悪くなるだけなのは、言うまでもありません。

 

1日でも早い段階で専門家に相談することをおすすめします。

 

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奨学金の債務整理は自己破産がほとんど

実際に奨学金を債務整理するときには、自己破産を選択することが多いでしょう。

 

奨学金は返還額が多額であることが多いからです。

 

たとえば、大学・大学院と続けて奨学金を受給すれば、返還額は数百万円となることがあります。

 

奨学金であっても、自己破産すれば、「破産手続き開始のときに保有する財産での清算(免責されれば残額は免除)」されます。

 

しかし、次にお話するように、奨学金を自己破産(債務整理)で解決することは、実際には簡単ではありません。

 

自己破産については下記ページで詳しく解説をしています。

 

参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?

 

奨学金を債務整理すると「連帯保証人」に迷惑がかかる

貸与型の奨学金を受給するときには、「連帯保証人」を必ず設定します。

 

主たる債務者の債務整理の効果は、連帯保証人には何の影響も及ぼしません。

 

つまり、主たる債務者が自己破産して免責を受けたとしても、連帯保証人の保証債務は1円も減らないし、消滅もしません。

 

したがって、奨学金の受給を受けた人が自己破産や個人再生すると、連帯保証人が奨学金の返済をしなければならなくなります。

 

連帯保証人に財産がないときには、連帯保証人も一緒に自己破産する必要が生じます。

 

「連帯保証人」と「保証人」は似ているようで全く違う

念のため、「連帯保証人」という仕組みについて確認しておきましょう。

 

法律の制度で「連帯」と名のつく仕組みの責任はかなり重いことがほとんどです。

 

たとえば、「連帯債務」の場合には、連帯債務者のそれぞれが全額について責任を負います。

 

3人で300万円の連帯債務を負ったときには、「1人100万円ずつ」ではなく、「それぞれが300万円を支払う義務」を負います。

 

「連帯保証」は、「主たる債務者と同等の責任を負う」という仕組みです。

 

少し専門的な表現をすると、「連帯保証人」には「検索の抗弁権」と「催告の抗弁権」がない点で「保証人」と異なります。

 

これらの抗弁権は、「保証人よりも先に主たる債務者から弁済を受けてくれ」と債権者に主張できる権利です。

 

つまり、連帯保証人は、「主たる債務者の延滞の有無にかかわらず」、債権者から返済を迫られたら応じなければならないのです。

 

「連帯保証人となることは自分が借金したのと同じ」なのです。

 

一般の方が「保証人」とよんでいる場合のほとんどは、実際には「連帯保証人」であることがほとんどです。

 

つまり、奨学金の連帯保証人は、主たる債務者の延滞・債務整理にかかわらず、そもそも「全額を返還する義務」を負っているということになります。

 

債務整理と連帯保証人の関係については下記のページで解説をしています。

 

参考⇒債務整理と連帯保証人?自己破産や任意整理をした場合の影響と対策

 

連帯保証人を保証会社に切り替えられる場合がある

最も有名な奨学金は「日本学生支援機構(旧日本育英会)」の奨学金です。

 

日本学生支援機構の奨学金の場合であれば、人的補償から機関保証に切り替えられる場合があります。

 

切り替える方法には、次の2つの方法があります。

 

保証の変更手続きをする(平成16年度採用者以降に限る)
返還方式を「定額式」から「所得連動返還方式」に切り替える

 

保証の変更手続きは、連帯保証人が死亡した場合等の「やむを得ない理由」があるときに限定されます。

 

また、「すでに返済に延滞がある」ときにや「債務整理の状態になっているとき」には変更は認められません。

 

「所得連動返還方式」は平成29年度に新たに設けられた奨学金の返済方法です。

 

これまでの返済方法(定額制)は、奨学金受給額に応じて毎月の返済額が決まるものでした。

 

所得連動返還方式は、受給額ではなく「年収」に応じて毎月の返済額が決まる方法です。

 

返還方式を所得連動返還方式に切り替えるときには、「保証会社の保証」に切り替えられます。

 

ただし、既に他の借金を延滞している状況などでは、保証会社の審査に通らない可能性もあるので、注意が必要です。

 

そもそも、自己破産や個人再生のために「返済方式の切り替え」や「保証の変更」することは、法的に問題のある対応です。

 

なお、「定額方式から所得連動返還方式への切り替え」は、「第一種奨学金(無利子奨学金)」のみが対象となっています(2018年3月現在)。

 

第二種奨学金(有利子奨学金)では、返済方式の切り替えはできないので注意してください。

 

所得連動返還方式の詳細については、下記サイトの情報も確認してください。

 

参考⇒新たな所得連動返還方式について(日本学生支援機構ウェブサイト)

 

奨学金の返済猶予・減額返済制度を利用する

奨学金の返還に行き詰まったときには、まず実施期間に相談すべきでしょう。

 

貸与型の奨学金には、返済に行き詰まった人向けの救済制度が用意されている場合が多いからです。

 

たとえば、最もポピュラーな奨学金である日本学生支援機構の奨学金には、「返還猶予」、「減額返還」、「返還免除」の制度があります。

 

連帯保証人に迷惑をかけないためにも、奨学金の返還に困ったときには、これらの制度で乗り切ることをまず検討すべきでしょう。

 

制度の詳細については、下記のリンクも確認してください。

 

参考⇒「返還が難しいとき」(日本学生支援機構ウェブサイト)

 

そして、一番最悪な結末は、闇金にまで手を出してしまうことです。

 

どこからも借りられなくなった結果、闇金に手を出し自分だけでなく家族含め全てを失ってしまった方は少なくありません。

 

取り返しのつかない状態にならないよう、1日でも早く今すぐ専門家に相談することをおすすめします。

 

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返還期限猶予制度

突然の失業やケガなどの事情で返還が難しくなったときには、「返還期限の猶予」を願い出ることができます。

 

返還猶予には、受給した奨学金の違いより、「一般猶予」と「猶予年限特例(または所得連動返還型)無利子奨学金の返還期限猶予」とがあります。

 

前者は、通算10年の適用が可能です。ただし災害、傷病、生活保護受給中、産休・育休中などの場合は10年の制限がありません。

 

後者は、貸与終了後、 一定の収入・所得を得るまでの間返還を待ってほしい場合に願い出る制度で、適用期間に制限はありません。

 

なお、返済猶予は「返済期限が猶予されるのみ」の制度です。「返済額が減額」や「返済免除」の制度ではありません。

 

減額返還制度

経済困難などの事情で返還が苦しくなったときには、毎月の返済額を減額して返還することを願い出ることもできます。

 

毎月の支払い額が減った分に応じて返還期限も延長されます。

 

この記事を作成している時点(2018年3月現在)では、毎月の支払い額を1/2にする制度と、1/3にする制度があります。

 

減額返還の適用期間は最大15年です。

 

減額返還制度の利用条件は、下記の通りです(日本学生支援機構の該当ページ)。

 

災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難であること
無延滞であること
口座振替(リレー口座)に加入していること
月賦の返還方法でのみ利用可能
個人信用情報の取扱いに関する同意書が提出されていること

 

なお、減額返還制度の利用には、年収条件があります。給与所得者は年収325万円以下(税込み)、給与所得者以外は年収225万円以下である必要があります。

 

また、すでに延滞しているときや、「所得連動返還方式」を選択した受給者(平成29年度以降採用)は、減額返還が認められないので注意が必要です。

 

返還免除制度

次の場合には、返還免除を願い出ることができます。

本人が死亡し返還ができなくなったとき(相続人・連帯保証人が願い出る)
精神若しくは身体の障害により労働能力を喪失、または労働能力に高度の制限を有し、返還ができなくなったとき。

 

まとめ

奨学金には必ず連帯保証人がいます。

 

したがって、奨学金だけを債務整理するのは、実際には難しい場合が多いでしょう。

 

しかし、奨学金に加え他の借金もあるときには、任意整理することで奨学金の返還が可能となる場合もあります。

 

また、奨学金の返還に延滞があると救済制度を利用することもできません。

 

いずれにしても、1人で悩み続けていても状態は悪化するだけで好転することは絶対にありません。

 

1日でも早く専門家に相談することが重要です。

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