自己破産をする前に離婚をして財産分与をする事は出来る?

自己破産する前に離婚して妻に財産分与してしまう事は可能?

『借金が増えすぎて返済が難しくなってきた。』

 

『自己破産をすると財産が没収されてしまうから、取られる前に離婚をして妻に財産分与をしてしまおう。』

 

このように、自己破産前に財産分与をする事によって財産隠しをしようとする方は多く存在します。

 

ですが、身内や親族への財産分与は正しい理由や方法で行わなければ確実に痛い目にあってしまいます。

 

今回は、財産分与と自己破産の関係と注意点について総合的に解説をしていきます。

 

破産前の財産処分は要注意

破産手続きのときには、過去数年間の生活状況を詳しく申述しなければなりません。

 

その中で離婚の事実があると、元配偶者との財産のやりとりは相当詳しく尋ねられることになります。

 

破産手続き一般に言えることですが、過去の取引、特に個人間のお金、財産のやりとりはすべて、明瞭に説明できるようにしておかなければなりません。

 

たとえば、オークションで物品を購入した場合、売主の個人名義の口座に代金を振り込むことが多いでしょう。

 

この記録が通帳に残っていると資料の提出などを求められ、事情について詳しく聞かれます。

 

それぐらい破産手続きでは、個人の間の取引に注意が注がれます。

 

その理由は、個人間の取引は、財産隠し目的で行われるケースが多いからです。

 

破産を利用した、財産隠しは依然として行われていますので、使い道が特定しにくい、個人間のお金のやりとりに裁判所は神経質になっています。

 

自己破産前の身内への財産分与は独断ではしないで

 

特に身内の間の取引は要注意です。

 

身内は経済的な一体性が他人より強いですから、身内に財産を譲渡しても、名義が変わるだけで、破産を申立てた人の実質的な資産状況は変わりません。

 

また、身内ですから無断で城戸や転売されないという安心感もあるわけです。

 

ですから、破産手続きでは、身内に名義変更して財産を隠すということが、古くから行われており、裁判所もそのことはよく知っています。

 

ですから、配偶者や親、兄弟への財産譲渡は財産隠しではないか?と裁判所にも疑われやすいのです。

 

自己破産前の財産分与による資産隠し

財産隠しということになれば、否認権という権利を行使され、破産者の財産として取り扱われることになります。

 

破産は、債権者を犠牲にして支払義務を免除してもらう手続きですから、破産者に財産があれば、それを債権者に分配するのが公平です。

 

財産隠しは、こうした債権者の期待を裏切る行為ですから、詐害行為(さがいこうい)と呼ばれます。

 

詐害行為と認定されると、否認権という権利を行使されます。

 

否認権の行使により、その取引が否定され、財産が元に戻されます。せっかく隠した財産ですが、換金され、債権者に分配されてしまいます。

 

自己破産の財産分与の注意点

当事者に本当に離婚する意思があり、財産分与として相当な額であれば、詐害行為とはされません。

 

しかし、高額な資産である住宅の分与ということになると、詐害行為とされる可能性が高いでしょう。

 

詐害行為とされると、手続きが煩雑になりますし、費用も時間もかかります。

 

裁判所からの信頼も失墜し、他にも財産隠しがあったのではないかと詮索される可能性があります。

 

住宅や車などの財産を確保したい気持ちはわかりますが、法の裏をつくようなやり方はかえってデメリットが大きくなる場合もあります。

 

自己破産する前に離婚して妻に財産分与してしまう事は可能?まとめ

 

自己破産をする前に離婚をして妻に財産を分与してしまう事はリスクがあります。

 

少なくとも自分だけの判断で離婚をして財産分与をしてから法律事務所に相談に行くことだけは絶対にやめましょう。

 

状況によっては、夫婦の不仲等が原因で離婚を検討していたけど、債務整理をするかどうかのタイミングと被ってしまった。

 

このような方もいることは事実です。

 

いずれにしても、借金問題は一人で悩んでいても何も変わりませんし状況が悪くなるだけです。

 

まずは、一日でも早く専門家に相談を行い、総合的な状況から最善の判断をしてもらうことが重要です。

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