借金は死んだらどうなる?遺族に迷惑をかける前に債務整理した方がよい5つの理由

借金は死んだらどうなる?遺族に迷惑をかける前に債務整理した方がよい5つの理由

借金は死んだらどうなるの?

『借金は死んだらどうなるのだろうか。。。』

 

自分が死んだら借金はどうなってしまうのか、気になる方は非常に多いです。

 

「四十九日が終わってやっと落ち着いたと思ったら借金の督促が・・・」というケースは、実は珍しくありません。

 

カード1枚で借入も返済もできる現在では、「家族に知られずに借金する」ことが決して難しくないからです。

 

亡くなった方の財産の処理は、通常でも簡単ではありません。

 

まして、借金の存在は、「他人に知られない」ようにされているものです。

 

契約書や明細書がすべて処分されていたから気づかなかったということもあるでしょう。

 

あわせて、相続の手続きには、法律で定められた期限があります。

 

相続開始から3ヶ月以内に、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれかに決めなければいけません。

 

借金の督促がきたときには、既に相続放棄できないということもあります。

 

そこで、今回は「債務者が借金を残したまま亡くなった」ケースの対処法について説明していきます。

 

実は、亡くなった方の借金は、とても難しい問題なのです。

 

残した家族に余計な負担をかけないためにも、借金は早めに債務整理で解決するのがベストです。

 

また、『現状で借金を完済するのは厳しいと心のどこかでは、分かっているけど放置している。』

 

『既に複数の会社から借り入れをしていて、借金の元金が1年以上減っていない。』

 

このような状態まで状況が悪化している方は、すでに黄色信号が点滅している状態です。

 

手遅れになる前に、今すぐに法律事務所に相談をしてください。

 

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それでは解説をしていきます。

完済できずに残した借金は家族に支払義務があります

財産を保有する人がなくなったときには「相続」が発生します。

 

民法では、相続はプラスの財産もマイナスの財産もすべてまとめて相続することが原則(単純承認)です(民法920条)。

 

したがって、「私の借金だから配偶者や子供は無関係」ではありません。

 

あなたが借金を残したまま亡くなれば「家族が返済を引き継ぐ」のが民法の原則です。

 

(別に説明するように連帯保証人がいる場合は除きます)

 

たとえば、冒頭のケースでは、既に延滞金が発生して借金が増えています。

 

そのまま放置すれば、延滞金は膨らむばかりです。

 

数万円程度ならともかく、100万円を超える借金の督促は相続人にとっては大きな負担ですし、延滞金も多額になります。

 

たとえば、120万円の借金を3ヶ月延滞したときの延滞金は約6万円です(年20%の場合)。

 

住宅ローンは団体信用生命保険に加入していれば相続させずに済みます

多額の借金が残される典型例は、「被相続人が住宅ローンを残したまま亡くなった」というケースでしょう。

 

しかし、住宅ローンの残債務は保険で支払われるのが一般的です。

 

通常の住宅ローンでは、団体信用生命保険(団信)とよばれる保険に加入しています。

 

たとえば、住宅支援金融機構のフラット35では団信への加入が融資の条件となっています。

 

しかし、住宅ローンに「長期の延滞」があるケース等では、団信が解約扱いとなっていることもあります。

 

心配のある方は、早めに確認しておくと良いでしょう。

 

住宅ローンがあるために、借金の返済が厳しいときには、「住宅ローン特則付きの個人再生」で債務整理できます。

 

相続放棄できないこともある

「借金を残して死んでも相続放棄すればよい」と考えている方もいるかもしれません。

 

たしかに、借金が多額なときには「相続放棄」で借金を引き継がなくすることができます。

 

しかし、実際には相続人が相続放棄できないというケースは珍しくありません。

 

いずれにしても、借金問題は時間との勝負。

 

後回しにしても状態は悪化するだけで、良くなることは絶対にありません。

 

1人で悩み続けるのではなく、今すぐ専門家に相談することをおすすめします。

 

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相続放棄は積極の財産も放棄しなければならない

民法939条は、「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす」と定めています。

 

たとえば、相続財産として自宅があるケースでは、自宅を相続するためには、借金も相続しなければなりません。

 

「自宅は相続するが借金は相続しない」ということはできないのです。

 

借金が発覚したときには相続放棄できないこともある

相続放棄は、被相続人(亡くなった人)の最後の住所地を管轄とする家庭裁判所に申述することで行います。

 

相続放棄の手続き自体は、決して難しいものではありません。

 

相続放棄は相続開始から3ヶ月以内になされる必要があります(民法915条)。

 

冒頭でも触れたように、「家族に内緒にしている借金」を家族が見つけるのは、難しいことです。

 

消費者金融やカード会社の督促が相続人の元に届いたときには、相続開始から3ヶ月が過ぎていたというケースは、実は珍しいことではありません。

 

なお、相続放棄の手続きの詳細については、裁判所ホームページの案内も参考にしてください。

 

限定承認は簡単ではない

たとえば、相続財産が1,500万円、負債が3,000万円というケースでは、「限定承認」という方法で、「相続財産の分だけ借金も相続する」ことができます。

 

単純承認・相続放棄・限定承認の結果を比較すれば次の通りです。

 

単純承認では、相続財産も負債もすべて相続する(-1,500万円)
相続放棄では、3,000万円の負債を相続しない代わりに、1,500万円の相続財産も放棄する
限定承認では、相続財産1,500万円を相続する代わりに、1,500万円の負債も相続する

 

上を比較すれば限定承認は便利な制度のように見えます。しかし、限定承認は、実際にはあまり利用されていません。

 

司法統計によれば、平成28年度の相続放棄は197,856件あったのに対し、限定承認は、わずか753件にすぎません。

 

限定承認は手続きが煩雑

限定承認の手続きは、「相続開始から3ヶ月の熟慮期間」のうちに、「被相続人の最後の住所地の家庭裁判所」に申し立てる点では、相続放棄と同じです。

 

参考⇒裁判所|相続の限定承認の申述

 

しかし、限定承認では、財産の区別をする必要があるため、財産目録の作成が必要となります。

 

また、不動産の先買権を行為するときには、不動産鑑定や被相続人の財務処理(準確定申告)が必要となります。

 

不動産の処分に伴って「みなし譲渡所得税」がかかることもあります。

 

共同相続人の足並みが揃わないこともある

たとえば、妻は単純承認、子は相続放棄といったように、相続放棄は、相続人ごとに個別に申述できます。

 

しかし、限定承認は、共同相続人が足並みを揃えて申述する必要があります。

 

共同相続人の1人でも反対する者がいれば限定承認はできません。

 

実際にも、共同相続人の足並みが揃わずに限定承認を断念するケースは少なくありません。

 

また、共同相続人が多数いるケースでは、共同相続人の所在がわからないために限定承認できなかったということもあります。

 

3ヶ月の間に調査・決断することは簡単ではない

相続放棄・限定承認の申述は、相続開始から3ヶ月以内にされる必要があります(民法915条)。

 

この期間を熟慮期間とよびます。

 

実は、熟慮期間のうちに、被相続人の財産を完全に把握することは簡単なことではありません。

 

特に、借金は、「他人に知られないように」していることが少なくありません。

 

お墓探し等の必要が生じるケースでは、そもそも財産の調査どころではないことも珍しくないでしょう。

 

また、複数の相続人で限定承認するケースでは、「3ヶ月では話がまとまらない」、「3ヶ月では共同相続人を見つけられない」こともあり得ます。

 

そこに借金問題まで絡んでくると、対応は更に困難を極めると言わざるを得えません。

 

あえて繰り返し言いますが、借金問題は時間との勝負です。

 

1人で悩み続けるのではなく、今すぐ専門家に相談することをおすすめします。

 

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相続放棄・限定承認に失敗することもある

相続開始から3ヶ月以内に相続放棄・限定承認の申述をしても、後にそれが否定されるケースもあります。

 

民法921条3項は「相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき」には、単純承認(すべてを相続)したものとみなすと定めています。

 

たとえば、被相続人が借家住まいであったときの「解約」や、被相続人が所有していた「家財道具・自動車を処分」したことで、相続放棄・限定承認が否定されることがあります。

 

法律知識のない一般の方が「よかれと思って」した行為で、相続放棄・限定承認が否定されることは、実は珍しくありません。

 

あなたの借金に連帯保証人がいるケース

相続に関連する話題として、あなたの借金に連帯保証人がいるケースについても、触れておきましょう。

 

主債務者(あなた)が債務を完済することなく死亡したときには、その債務は連帯保証人に引き継がれます。

 

主債務者が自己破産したときに、連帯保証人が返済しなければならないケースと同様です。

 

連帯保証人は、主債務者の相続人よりも優先して返済する義務があります。

 

まさに「連帯保証人になるのは自分の借金と同じ」なのです。

 

「連帯保証人になっていたことを忘れている」ケースも少なくありませんから注意が必要でしょう。

 

連帯保証人と債務整理については下記の記事で詳しく解説をしています。

 

参考⇒債務整理と連帯保証人~自己破産や任意整理をした場合の影響と対策

 

「万が一」が起きる前に、早めの債務整理が大切です

借金が残っている場合の相続についてお話してきました。「借金は死んだら消えてなくなる」ものではありません。

 

相続人に引き継がれるのが原則です。

 

ここまでお話してきたように、借金が残っているケースの相続は非常に複雑となります。

 

「借金を残しても相続放棄してもらえばいい」と思っていても、法律知識のない相続人がうっかりあなた(被相続人)の財産を処分してしまい相続放棄や限定承認が否定される可能性もあります。

 

また、「借金が残っていても、自宅は残してあげられるだろう」と思っていても、限定承認の手続きは複雑なことから、相続人が相続放棄を選択することもあるでしょう。

 

相続の方法をめぐって相続人の間に争いが起きることだってありえます。

 

借金を残した相続は、借金のない相続に比べて、何倍も手間も費用がかかり、リスクが高いのです。

 

ところで、70代の年金暮らしの方であっても債務整理で借金を解決することは十分に可能です。

 

また、「まだまだ元気」と思っていても、突然の大病や事故等で命を落とすこともあり得ます。

 

万が一のときに、家族に余計な迷惑をかけないためにも、借金の問題は、できるだけ早く解決したいものです。

 

不動産や預貯金といった財産を家族に遺すためには、生前中に債務整理することがベストです。

 

「もう借金は返せない」とあきらめずに、相談することからはじめてみてください。

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